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日本パラカヌー連盟とのゴールドパートナー契約を締結

2023/12/26

大和ハウスグループの大和リビング株式会社では、2023年に日本パラカヌー連盟とのゴールドパートナー契約を締結いたしました。同連盟が掲げる「水の上は究極のバリアフリー」というスローガンに共感し、誰もが水に親しむことのできる社会を目指すためのサポートを共に行ってまいります。

パラカヌー競技について

“水上のバリアフリー”と形容され、年々競技人口が増えています。2016年のリオ大会からパラリンピックの正式種目に採用された、おもに下肢に障がいのある人が対象になる競技です。流れのない200mの直線コースで着順を競う『スプリント』競技のなかに『カヤック』と『ヴァー』の2種目があり、シングル(1人乗り)だけで行います。さらに、障がいの程度によって3つのクラスに分かれています。

・カヤック……長さ5m×幅が艇底から10cmのところが50cm以上という規定がある1人乗りの競技艇に乗り、両端にブレードがついたパドルで漕いで進むスタイル。2016年のリオパラリンピックから正式種目となった。

・ヴァー……長さ7m30cm以内の競技艇の片側に浮力体がついており、片方だけにブレードがついたパドルで漕ぐスタイル。2021年に開催された東京パラリンピックから取り入れられた。

パラカヌーのクラス分類
・L1……胴体をまったく動かせず、肩と腕の力だけで漕ぐクラス。
・L2……胴体と腕の力だけで漕ぐクラス。
・L3……腰と胴体・腕の力だけで漕ぐクラス。

日本代表・瀬立モニカ選手らに聞くパラカヌーの魅力

中学1年でカヌーを始め、高校1年のときに脊髄損傷の障がいを負い、リハビリを経て高校2年でパラカヌー選手としてパラリンピックを目指すことを決意した瀬立モニカ選手。L1クラスの日本代表として、リオ2016パラリンピック競技大会では8位入賞、2019年の世界選手権で5位入賞、2021年東京パラリンピック出場を経て、2024年パリパラリンピックにおいて自己最高の6位入賞を果たしました。

そんな瀬立選手にパラカヌーの魅力を伺いました。
「パラカヌーの魅力は“水上のバリアフリー”ということ。車椅子で生活していると、段差があるたびに先へ進めなくなったり、友達と移動していても私だけ別のルートになったりすることがたくさんあります。でも、水上に出てしまえば私もみんなと同じように前へ進めました。それに、水の上には速度制限もなければ一時停止もない。障がいを負った私でも自由に動き回れるということに大きな感動を覚えました」

また、一般社団法人 日本障害者カヌー協会 の上岡央子さんによると

「カヌーは、今までとまったく違う世界が見えるスポーツです。なかでもパラカヌーに親しむ方がよくおっしゃるのは、自分が車椅子に乗っていることを忘れてしまう。実際私たちは、車椅子の方と接する時はどうしても目線の高さが違うので、コミュニケーションにある種のぎこちなさが出てしまうことがあると思います。でも一緒にカヌーに乗って水の上へ出てしまえば、健常者も障がい者も目線は同じ。お互いの心までバリアフリーになって、コミュニケーションがスムーズになったりもする点がとても魅力です」

瀬立選手からのメッセージ

「パラカヌーは、ひとりでは絶対にできない競技です。私も怪我をした当初は日常で誰かに助けてもらうたびに“申し訳ない”とか、“すみません”といった気持ちを抱いていたのですが、ある人に「その『すみません』を『ありがとう』にかえてごらん」と言われてから、自分の障がいとの向き合い方が変わりました。助けてもらって幸せをもらえたその気持ちを、“ありがとうございます”って笑顔で伝えられると、相手も幸せになって、それがまた自分に返ってくる。サポートしてもらうことを引け目のように感じなくていいと気づけた瞬間があったんです。私たち、パラ選手の活躍をきっかけに、障がいを負っても、自分に自信を取り戻していける人たちが増えていったらうれしい。そのために私もまだまだ挑戦を続けます」

パラスポーツを起点に誰もが活躍できる共生社会の実現を目指す日本障害者カヌー協会の指針に当社も強く共感しています。競技者をサポートする家族や友人、団体が多く存在するなか、大和リビングとしてもこれからもサポートを続けてまいります。