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世界一奪還を目指す! 東海大学ソーラーカーチームが「Bridgestone World Solar Challenge 2025」の参戦体制を発表

2025/08/01

大和リビングもスポンサーに名を連ねる東海大学ソーラーカーチームは6月16日、神奈川県平塚市にある湘南キャンパスにおいて、8月にオーストラリアで開催される世界最高峰のソーラーカーレース「Bridgestone World Solar Challenge 2025」(BWSC2025)への参戦体制発表会を実施しました。2011年以来の世界一奪還に向け開発を進めてきた新型車両「2025年型 Tokai Challenger」のお披露目や、チームメンバーの大会への意気込みが発表されました。

太陽の力だけで豪州を縦断する世界最大級のソーラーカーレース「BWSC」

BWSC(Bridgestone World Solar Challenge2025)とは、1987年から2年に一度開催されているソーラーカーレースです。オーストラリア北部のダーウィンから南部のアデレードまでの約3000kmを太陽光発電のみで走り、その勝敗は走破するのに要した総走行時間によって決定されます。今大会には18カ国37チームが参加。レースは8月24日にスタートし、5日後の28日にアデレードにゴールする予定で進められます。

東海大学ソーラーカーチームは、1993年から参戦し、2009年と2011年の大会で2連覇を果たした実績あるチームです。2023年の前回大会では気象変化やトラブルを乗り越え、見事5位で完走するなど、安定した成績を残しています。

ソーラーカーチームの総監督を務める佐川耕平氏(工学部機械システム工学科 准教授)は、「BWSCへの参戦目的は、再生可能エネルギーと次世代モビリティの可能性を追求し、このレースで培った技術を社会に還元することにある」と述べるとともに、「協賛企業との協業のもと、2011年に勝ち取った栄冠(総合優勝)を再び奪還することも大きな目標」と話しました。当社は、今回のレースにおいて、チーム先発隊の宿泊先を提供いたします。

右から、今回チームの総監督を務める佐川耕平氏、広報班の鬼頭優菜氏(経営学部3年)、学生ドライバーの小平苑子氏(大学院 工学研究科機械工学専攻修士1年)。

今大会の新レギュレーションにも、これまで積み上げたノウハウを生かしてしっかり対策

2025年大会の新しいレギュレーションでは、学生たちの前に幾多の困難が立ちはだかったといいます。例えば、車体サイズの大型化によりソーラーパネルの面積は約1.5倍になる一方で、バッテリーの容量は約半分となり、蓄電したバッテリーでの走行距離が短くなってしまうこと。さらに、レースの開催日程も今までの10月開催から8月へと変更。オーストラリアは南半球にあるため、8月は冬に相当し、気温が低くなるだけでなく、雨季となり日照時間が短くなってしまうことなどです。
こうしたレギュレーションの変更により、どの出場チームもレースを展開するうえで新たに様々な対策が必要となるなか、東海大学では、これまで積み上げてきたノウハウを生かし、車両製作の過程を重ねました。主に「基本形状」「空力性能」「エネルギーマネジメント」の3つを再検討し、最終的に今大会に即した新型車両の開発に成功したといいます。

「2025年型 Tokai Challenger」のソーラーパネル部分(ドライバーが乗り込むために車体上部が開いた状態になっています)。パネルの枚数は2023年は258枚だったのに対し、今回は384枚と126枚も増えました。

車体の基本形状は、高い運動性能と安定した走行が期待できるモノハル型を採用。

記者会見後は、湘南キャンパスの中央通りへと場所を移しデモ走行へ。コックピットには、小平苑子氏が乗り込み、協賛企業の関係者と多くの記者が見守るなか、快走を見せました。

目指せ王座奪還! BWSC2025にかける東海大学チームの想い

長年に渡って東海大学のソーラーカーレース参戦に携わり、この春、東海大学学長に就任した木村英樹氏は、発表会の冒頭、「大学としてはチャレンジする学生たちを応援していきたい。経験上、優勝する難しさは重々わかっているが、チャレンジしなければなかなか手が届くものではない。皆さんには(優勝する目標に向けた)気概を持って、ぜひオーストラリアでチャレンジしてもらいたい」と挨拶しました。

1996年からこの大会に出場し、チームへの指導を続けてきた木村英樹氏。この春、東海大学学長に就任。

また、2023年大会に続いて今大会でもドライバーとして参加する小平苑子氏は、「前大会では5位でも完走できたことで満足していたが、2年間の活動を続けるなかで悔しさも感じるようになった」とし、今大会では「23年の時に自分たちの前を走っていたチームよりも早くアデレードに到着し、メンバー全員の力を100%出し切って優勝を果たしたい」と参戦への意気込みを語りました。

前回につづき、学生ドライバーとして参戦する小平苑子氏。

レースの様子は、InstagramとFacebookの公式アカウントにて随時、紹介されます。これまで培ってきた経験とノウハウが、再び優勝という栄冠を勝ち取れるか、東海大学ソーラーカーチームの活躍に期待しています。